<Switch/Vita対応>
総評レビュー&総合感想です。ネタバレなし。
購入しようかどうか迷っている人の1つの指針になれば幸いです(*’▽’)♪
※個人的所感ですので参考程度にお願いします
※気を付けていますが、1ミリのネタバレも許せない、まっさらな状態でプレイしたい!という方は回れ右推奨です。
総評レビュー(ネタバレなし)
シナリオ
共通ルートが1~4章、個別ルートが5~13章(キャラによっては11章まで)という構成です。プレイ時間は1キャラ4~5時間ほど。お仕事しながらでもアフターファイブ(あれば)で1週間ほどでクリアできるかと思います。
ストーリーは分かりやすく、さくさく進められます。かといって話が薄いわけではなく、キャラクターそれぞれの設定がしっかりしているので、個別ルートを進めれば進めるほどに濃くなっていきます。
忍びものなので基本的にシリアスです。涙なしに見られないお話もありました。そんな中でたまに垣間見える日常のやり取りが楽しい面もあります。
エンディングはハッピーエンドとバッドエンドの2種。万事解決ハッピー!で終わるキャラクターもいれば、犠牲の上で成り立ち迎えるハッピーエンドもあります。バッドエンドは短いながら、印象に残るものが多かったです。
文章表現も世界観にマッチしており、しっかり練られた設定はシナリオ重視派にもおすすめできる作品になっています。
キャラクター
攻略キャラクターは5人です。それぞれの豊かな個性はさることながら、微妙と思うキャラクターが1人もいませんでした。人によっては少なからずこのキャラクターは自分のタイプじゃないなあと弾いてしまうことってあると思うのですが、百花百狼のキャラクターは皆好きで推しを定められませんでした。自分の中でどうしても順位付けができず、これは個人的所感にすぎないかもしれませんが、他レビューでもそういう声が多く見受けられたように思います。攻略対象キャラクターの年齢は下が16歳、上は33歳と幅広いです。
サブキャラクターも良かったです。あの仲間達がいなければ、あれほど泣けるルートは生まれなかったと思います。
そして家康様を攻略したい。小話で良いのでいつまでも追加コンテンツを全力でお待ちしています……。
ヒロインについては、基本的に慈愛に溢れた性格をしていますが、ルートにより若干キャラがぶれる部分がありました。奥ゆかしく真面目な良い子なので私は好きですが、賛否はあるみたいですね。守られ系が苦手な人は注意です。
糖度
シリアスなお話なので全体的に糖度は低め。
ですが、萌えポイントなどツボが非常に押さえられていて十分に満足できました。戦いの合間の束の間の休息で垣間見える甘いやりとりですが、その少しの甘さにぐっときます。普段が緊張感に包まれている分、ギャップで甘さが増すといいますか。
忍びがテーマになっている作品として、丁度良い具合だったかと思います。
スチル
枚数は1キャラにつき14種。十分な数でした。見返すと切なくなるようなスチルが多いです。儚げな表情に惹きつけられます。キャラクター同士が戦う戦闘シーンの迫力あるスチルも見どころ。
イラストレーターは悌太さんです。私がこのゲームを知ったきっかけと買うと決めた理由だったり。(完全に余談ですが、ガラケー時代に月額315円式の乙女ゲーアプリで「いざ出陣!恋戦」にどハマりしておりまして、悌太さんの和風イラストとなれば喰いつく他ありませんでした笑)
システム
システム面で良かった点は、スキップが速くて快適でした。悪い点は、クイックセーブとクイックロード機能が息をしていないところ。選択肢が出たときに使えない仕様になっているので、選択肢の時は普通にセーブするしかありませんでした。そして、バックログから巻き戻しも不可です。これからプレイされる方へ、細めなセーブを非常におすすめしておきます。
目ぱち口パクありで、とても自然でした。表情差分が多く、立ち絵には背面姿もあり情景描写がリアルに感じられました。
おまけ要素としては、クリア後に各キャラ2つのボーナスシナリオを読むことができます。旅の合間のできことを描いていて、5分程度で読了できる短い挿入話となっています。
そして、無料の追加コンテンツがあります(※Vita版)。プレイステーションストアから別途DLしなければなりませんが、スチル付きのショートストーリーを無料で見ることができるのはサービスが良いなあと。
あとBGMが素敵。特に戦闘BGMが大好きで、和風ロック調になっていて忍び同士のバトルを最大限に盛り上げてくれています。サントラ買いました。
OPもスタイリッシュでかっこいいです!初めて見た時にすごくテンションがあがりました(*'▽')
総評
ぜひとも人におすすめしたい一本です。
私自身が乙女ゲームはシナリオ重視派なのですが、同じような方にもおすすめできる、プレイ後に余韻が残る良作でした。長さも丁度よくまとまっていて、設定も面白かったです。とある事件が発生して追手から逃げるという、話に共通の大筋があるけれど、各キャラクターの設定がしっかり練られていて最後まで飽きずに楽しめました。キャラクター重視派の方にもおすすめです。
和風乙女ゲーや忍者もの好きな方も満足できるかと。どちらかというと重めな話が好きな人は楽しめると思います。ちゃんと忍びの非情でシビアな世界観が描かれています。
そして、とあるルートで3回泣きました。割と涙腺強固な方なので自分でも驚いたのですが、それもあってとても印象に残る作品になりました。プレイしてから随分立ちますが、忘れられないお話が多いです。
戦闘シーンも必見。立ち絵に後ろ姿もあり、和風ロック感のあるBGMと剣戟などのSEが合わさって臨場感溢れる戦闘シーンとなっています。
発売当初はあまり話題に上らなかった記憶があるのですが、今年12月に舞台化などもされており徐々に注目が集まってきているタイトルです。2016年に発売されたゲームで、私も2年前にプレイしたのですが、どうしても紹介したくなり今回やり直してこちらを書いている次第です。
Switch移植版が12月20日に発売されます!追加要素がちょっと不明瞭ですが、追加エピとかあればいいなあ。あとそろそろFD化もされないかな~と密かに期待しています。ほんの少しでいいから結ばれてイチャイチャしてる2人が見たい……!
ということで、これからも応援を続けていきます♪
Switch 2018/12/20 発売
RED/D3 PUBLISHER
悌太 伊東愛
羽多野渉 下野紘 鳥海浩輔 津田健次郎 緑川光
無常の風に、散る花々――この世でいちばん哀しい戦いが始まる

