某の乙女ゲーム遊戯録

アラサー喪女の乙女ゲーム堪能記録。

Cendrillon palikA(サンドリヨンパリカ) エラ 感想

Cendrillon palikA(サンドリヨンパリカ)

廻螺[エラ]=アマルリック(CV:花江夏樹)の感想です。

ネタバレ注意。

⇒攻略はこちら(Cendrillon palikA エラ 攻略)

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時計に縛られた偽物

エラ 個別ルート感想

サンドリヨンパリカ6人目はエラくんでした!私的に顔が一番好みなのでプレイするのをとても楽しみにしていたキャラでした。最初はまさか攻略制限がかかっているなんて思いもよらず。何気にバッドエンド数も一番多かったですね。エラくんは私の中で無事、パリカの最推しキャラになりました。我慢強くずっと人知れず頑張っていた子。

 

そんな制限キャラなエラですが、どのルートでも図書館でハイリに助言を与え、助けてくれていました。はじめからハイリに好意的です。一見普通そうに見える少年に、一体何が隠されているのか。他ルートで特に怪しい行動も無かったように思うので、ここまででは全く検討もついていませんでした。

 

はい、Mご本人でした。なんと。びっくりしたよ!!!気づける人は気づいたんですかね…?私の察しが悪いのか、まさかM本人だとは露程にも思わず。

カシカが協力者を選んだときに珍しく正直に話すのを邪魔してきたりアストラも隠せと言ってきたから、時計塔の関係者かな~とは思ったのですが。

その後の「Mと姉弟」というのがしっくりきて、それを素直に信じきっていました。だって章の冒頭にいつも2人で会話してたじゃあないですか!脳内会議だなんて気づきませんでしたよ。

しかも私、エラルートを始める前にオマケを全て見ていたんですよね。それの兄弟構成の話で、【エラには兄と姉がいて、兄さん姉さんって呼んでいる】という情報をゲットしていたので、姉がMだということにそういうことか~なんて納得しちゃっていました。あれも嘘だったのか…スタッフさんにしてやられました(笑)

あと、シエンルートのバッドでMに「捕らえよ」って言われるところで初めてMの声を聴いたんですけど、その声が村瀬さんの声に聴こえたんですよね。それでMの声はずっと村瀬さんだと思っていて。それからユーレンルートでハルモニアが出てきたので、Mはハルモニアと関係する何かかとてっきり…色々と勘違いしていました。

そんなこんなで本っ当に、エラが何やら打ち明けようとした直前までは察することもできずに、エラはMの弟だとずっと思っていました。

 

ユーレンの文通相手がエラだということも衝撃の事実でした。確かに文面の言葉遣いがエラだわ~…。――というかそれなら、あの時M本人がユーレンの手紙を読んで鍵を託してくれたってことですよね。え、いいのかそれ???一体あの手紙に何を書いたんだユーレン…。あと、あの時の下手くそな地図もエラが描いたってことになるんですよねwwちょっと可愛い。そういえば、Mとしてハイリと接しているときにも、筆談メモの端にクラゲの絵を描いてましたもんね。ハイリちゃんに「おにぎりみたい」って言われたクラゲの絵(笑)

 

私みたいにM=エラということに全く気づけず、最初からMだと気づいて物語を追っていた勘の良い乙女以外は、もう一度エラルートをやってみるといろいろ見方が変わって楽しいと思います。私もクリア後にもう1周しました。

お世話係のハイリとMの邂逅とか、Mが語るエラの話とか、逆にエラが語るMの話とか。そして、Mとエラの問答とか。

 

自分の、エラの本当の気持ちはMとして伝えていたんですよね。「仲良くしたいと本心から思っている」とか、「支えてあげて欲しい」とか、外に行く話で「背中を押してあげて」と伝えたことも。

エラはMを役割としていて、だからMとしての自分とエラとしての自分とを分けていたのだと思います。透京だけのことを思うべきである本物のMにはなれないから、『偽物』。自分の気持ちを2つに分けていたのだと。

あらためてMとエラの会話を見直すと一度で気付かなかったことがよく見えてきたように思います。Mとエラの会話に見えていた自問自答も、Mとして東京を守る責任から逃げたくない気持ちと、エラとして外に憧れる気持ちがぶつかりあっていました。Mのことが見えているかという問答も、『Mの役割』がちゃんと見えている確認だったのではないでしょうか。「Mが耐えるしかないんだ、何もできないんだから」というエラに「そう わたしには なにもできない」と返すMの問答は、自分で自分が何もできないということを確認していて悲しかったです。Mは精神の平穏を保つためのおしゃべり相手でしたが、そんなMも確かにエラの中で生きていました。『エラ』のことも『M』のことも見てくれて、『本当の自分』を知ってくれたハイリにエラは心惹かれていったのだと思います。そんなハイリがエラにとって希望の光でした。

 

エラの物語は、ハイリがMのお世話係になった所から話が進展します。エラにMについて教えてもらうきっかけ作りのため、お世話係に応募することになります。採用試験も何も無しにお世話係に採用となったハイリちゃん。エラにMのことを相談したのが原因ですね。お世話係に受かった理由を「エラくんがMに言ってくれたから?」とエラに尋ねたときに、「それはちょっとあるかも。というか結構そうかも…」と言葉を濁すエラくん。うん、エラくんがハイリのこと激推ししたんですよねコレ。エラにしても日常生活に変化が欲しかったのかなと。見ず知らずの人に腫物を扱うようにお世話されるよりも絶対いいですもんね。

お世話係になってからもMについての相談に応答するエラ。本の差し入れとか、仕事の合間に手紙を届けるともっとお話できるよ、とか。改めて考えてみると、ちゃっかり自分の希望を伝えとる…!!

ハイリがはじめてアストロラーベの針を動かしたときに、震える手で一度書いたメモを握りつぶすシーンがありましたが、本当は一番疑わしいのがハイリだと分かっているけれど大切な友達を疑いたくない、信じたいという気持ちの表れだったのかなと思うと切ない。

エラがMに嫉妬する展開も、今思えば「廻螺」のこともちゃんと見て欲しいという気持ちからだったのかなと思います。

好みのタイプの話になったときの「確かに、嘘はダメだよね」という彼の台詞が、時計塔のためにMに近づいたハイリにもプレイヤー自身にもグサッと刺さったけれど、その言葉を発したエラが曖昧に笑っていたのも、彼自身の嘘に刺さっていたんですよね。

そしてハイリに背中を押されて彼は外の世界へ飛び出します。透京外メンバーも協力してくれて賑やかな思い出になりました。…透花ノ野で並んで座るスチルでハイリの腰にアストラががっつりついていたことにツッコミたい。大丈夫か。

その後、外に出たことがバレて時計塔に閉じ込められるエラ。まるで囚われのお姫様のようでした。時計塔のお姫様。そしてそれを助けに来るハイリ。このお話ではエラがお姫様でハイリが王子様のようでした。

そういえば「エラ」という名前はシンデレラの本名だそうです。某実写映画でそういえばヒロインがそんな名前だったような…と思い出して調べてみたらビンゴでした。エラはもう一人のシンデレラということなんじゃないでしょうか。

ずっと孤独で時計塔に縛られていたエラ。そんなエラは泣くときもひとり。独りで泣いているスチルがとても悲しくて、綺麗でした。今のところ作中で一番印象に残った涙のシーンです。

はずすとゲームオーバー直行な選択肢をいくつか乗り越え、幼なじみと一緒にエラを救出したあとは、Mの正体を民衆に晒し、アストロラビだったエラと2人で世界を救います。白紙の本が、それを見るアストロラビの能力(男女差)によって書かれていることが違う、という仕掛けは面白かったです。選べるのは能力者によって違うと口伝に書いてあったやつ。

ラストの2人でアストラを発動する絵がとても綺麗でした。もうこれトゥルーエンドでいいんじゃないかな。他ルートで少し無理矢理な場の納め方に疑問を持ってしまう部分もあったのですが、エラルートはお話が綺麗にまとまっていたと思います。200年前から王族と共に時計塔を守ってきた一族の末裔が世界を救う。まさに使命を果たした、って感じの結末でした。

透京外の3人とも関わったり、幼なじみ2人と力を合わせてエラを救出したり、皆と関わりがあったのもこのルートの良かった点です。

 

あと、アストロラーベの針を進めることに罪悪感を一番感じたルートでもありました。針を進めたらダメだとプレイヤー目線では早期に分かっているので、動かす度に押し寄せる罪悪感。しかも、なんと針を進めるとエラが苦しむというおまけつき。突然の眼鏡に何のサービスですかありがとうございますとか呑気に思っていたら、針を進めたことで視力が失われていっているなんて。これって今までも他キャラルートで針を進める度に、エラは裏で苦痛に耐えていたってことですよね…ごめんエラ…。プレイヤー目線では怪しくても、ハイリ目線で見るとカシカを疑う要素がない時点ではとりあえず針を動かしてました。

他キャラルートのエンドで「Mが死んだ」というのが多々ありましたが、あれも無理しちゃったせいなんじゃ…。ハイリが針を進めることに、とどめる力で対抗しようと頑張って能力を使いすぎて。もともと時計の針は勝手に進んでしまうもので、リンドウの哀哭エンドでは九花病で死んでしまったから針を止める力が機能しなくなって、ハイリが動き続ける針を巻き戻すことになったんですね。「Mが死んだ=エラが死んだ」になるので、さりげなく裏で死んでるエラくん辛い…悲しい…そして尊い。

そんなこんなで一推しになったエラルートでした。