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ピオフィオーレの晩鐘 オルロック 感想

ピオフィオーレの晩鐘

オルロック(CV:豊永利行)の感想です。ネタバレ注意。

 

神出鬼没で謎の多い少年。

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攻略はこちら:ピオフィオーレの晩鐘 オルロック 攻略

オルロック 個別ルート感想

ピオフィオーレの晩鐘4人目は年下枠のオルロックでした!

首から下げている十字架がリリィと同じものなので、教国関係者かなというのは序盤から予想できました。ルートに入ってからは、ロズベルグへの盲信が過ぎるという印象でした。神への信奉はもちろんなのですが、ロズベルグが神かというほど崇拝しているというか。ロズベルグの言動や神託に一切の疑念を抱かず、常に正しいと思って行動している子でした。楊をはじめとする老鼠までもが、神を信じる気持ちや神託の聖女に対する敬意が少しくらいはあると本気で思っていたことにびっくり。リリィに対する態度も異常な程に恭敬でした。そんな頑ななオルロックが、どう成長していくのか。彼の成長を見守るような気持ちでプレイしたルートでした(*´Д`)

 

オルロックは今まで幸せとも不幸せとも思ったことはなく、何かに対して楽しいという感情も抱いたことのない人生を送ってきていました。食にすら興味がなく生命維持できればいいや…くらいにしか思っていません(;´∀`)普段は必要な時にパンと水くらいしか摂っていないとのこと。自分にとても無頓着で、そういう所に母性本能がくすぐられまくりでした。

それがリリィと出会ってから彼女の笑顔に触れるうちに「満たされる」という感情が理解できるようになったり、今まで自分から何かをしたいと思ったことのない彼が、自分の意志でリリィを守りたいと思うようになります。リリィと出会ってからがこれまでの人生で一番楽しいし、嬉しいと。だんだん自我が芽生えてきたと言いますか。人間らしい感情を持ち始める彼に、だんだんと乙女ゲームをプレイしてドキドキ…ではなく親のような目線になってきていました(笑)

教会で子供たちの相手をするほのぼのとしたお話も良かったですね(*’▽’)

 

オルロックがリリィに子ども扱いされたことに対して、くすぐったさと同時に切なさも感じているのがなんともいえません。そんな扱いを受けたことがないから暖かさと優しさを感じるとともに、そしてまだ自覚していない男として見て欲しいという潜在的な気持ちが隣合わせになっているといいますか。見ているこちらがくすぐったくてもどかしい…!オルロックが徐々に想いを自覚していく展開が良いですね。そばにいて欲しいと言ったのは自分なのに、そばにいられると落ち着かない。その理由がわからないと。それをリリィに真正面から聞くところがまた可愛くて(*’ω’*)

 

そしてオルロックは選択を迫られます。ロズベルグを信じてリリィを殺すか、それともロズベルグを疑うか。彼にとって自分を救った育ての親であるロズベルグを疑うことは、今までの自分のすべてを否定することと同義で。絶対に守るといってこれまでずっと守ってきた存在を殺さなければならない事態に直面します。

自分の意志を持ち始めて、考えることができるようになって、彼の中にも少なからずロズベルグに疑念があったことだと思います。そしてロズベルグがしてくれた以上にリリィに救われていたのかもしれません。プレイヤー的にははずしたら絶対ゲームオーバー直行だよねコレという選択肢を乗り越え、オルロックはリリアーナを選びました。

 

ルカの死は予想外でした…。すっかり仲良くなってほのぼのが続くのかなと思っていたので。最初にBADエンドを見たので、これはBADルート展開でGOODルートではルカは助かるんじゃ…とか淡い期待を持ったのは私だけではないはず。結局、GOODルートへの分岐は楊を殺して廃聖堂に来てからだったので、ルカを助けることができませんでした……。ここでもちょっとメンタル凹みました。

 

ダンテ目線のMSを見すぎるとBADルートに分岐するという展開はやってくれましたね…!攻略を見ない限りあんなのは気づけませんwそこが攻略のし甲斐があって良いところなのですが!普通は既読スキップ使えないうちはMS全部見ちゃいますよね。

ダンテにまで「抵抗するなら殺せばいい」と思われるのは辛かったです。ギルも優しくないどころか容赦ないし。やってくれましたね楊さん。リリィに対してここまで他の攻略キャラが殺伐とするのはこのルート以外ないんじゃないでしょうか。

 

 

そしてBADエンド怖かった……!!これまでどのルートでもリリィを守ろうとしてきたあのダンテが…。親を殺された記憶が蘇った上にニコラも目の前で殺されて、さらに使命で守り続けたリリィまで奪われたら、仕方がなかったのかも。不謹慎にもニコラとの血の繋がりを感じました。病みツォーネ。特に、ダンテルートの攻略直後にこのBADエンドを見たので余計につらかったです。オルロックの両足の腱を切って、リリィにも「お揃いにしてやる」といた台詞が頭から離れません。心にずーんとくる。ひたすらに暗いエンド。しばらく心が沈んで次に進めませんでした。でも、こういう後をひくつらさのあるBADエンドって物語として良いですよね…!つらいしメンタルやられるけれど、私としてはとても納得できる、まさにBADという感じの結末でした。

 

オルロックとロズベルグの親子関係は予想外でした。BADルートで急にロズベルグが「逃げろオルロック!」とか必死そうに言ってくるもんだから、はじめは何かの罠かと不思議に思ってました。ロズベルグのことは完全に疑ってたので…。ただ、あの必死な叫びは本心からのものだったようで後から少し悲しくなりました。しかもBADルートでしか発覚しないんですよねこの事実。数行であっけなく終わってしまったので、このお話はもう少し掘り下げて聞いてみたかったです。愛情を捨てきれずに愛する人を迎えに行った先でその人の代わりにオルロックを迎えたのに、なぜ機械のように命令を遂行し、血を浴びることになる「使徒」として育てることにしたのか。残りのルートでまたお話があったりするんでしょうか。

 

BADの衝撃が強くて感想がそればかりになってしまいましたが、気を取り直してBESTエンドについても。

「これからもふたりで生きていきたい」という、ふたりのたった一つの願いは、犠牲の上にしか成り立たない罪深いものでした。それでも、オルロックがはじめて抱いた自分の願いを叶えるために、自分の信じるもののためにどんな罪を犯すことも厭わないという覚悟でダンテとの最終決戦に臨みます。そしてダンテに勝ち、たくさんの屍を背にふたりの人生は続いていきます。

GOODエンドではダンテを殺さず、終わりのない逃亡生活を送ることになったので、BESTエンドではダンテを殺した後どうなるのか、EDムービーを見ながらどきどきしていました。

そこは詰み回避のお助けキャラ・エミリオさんが何とかしてくれて、教国で穏やかに過ごすふたりを見届けられて良かったです。リリィにキスをねだるオルロックの姿は、最初からは想像もできません。素直に甘えられるようになったんですよね。

 

ショートストーリーは終始、顔面ゆるゆるになれるエピソードでした。リリィにドキドキしすぎて心臓への負荷が大きすぎて、どこかおかしんじゃないかと心配してるとか。それをまたそのまんま理由をリリィに問うて、彼女は大困惑してましたw彼の「だめ?」はずるいです。純粋すぎてどうしたらいいんですか。YES or はい の選択肢しかないですよこんなん。意図的にあざとい訳じゃなくから余計に性質が悪い。これからしばらく一緒に寝ることも「だめ?」と言われたリリィちゃんはきっと承諾するしかないのでしょう。オルロックっていま18歳なんですよね~…今後どう成長していくのかまだまだ期待、です。

 

そんなこんなでオルロックルートでした!

オルロックとリリィが幸せになれたのはいいけれど、メンタルがごりごり削られるルートでした。それぞれの事情で命を奪い合ってるから、もちろん誰が悪いとかはなくて。だからこそ誰を悪者にすることもできないからつらい(楊はちょっと悪いと思う)。オルロックもリリィも騙されていたけど、それはダンテには関係ない話で。ダンテはオルロックを殺したいし、オルロックは生きるためにダンテを殺さないといけない。戦いは見ていてつらかった~…。プレイヤーである私としても、オルロックやリリィは利用されていただけなのでこうまでして追い詰められることに同情の念を禁じ得ないと感じつつも、ダンテの立場で見てみると、何も知らなかったから罪は無いとは言えない…。両者の立場や心情など、いろいろと考えさせられたお話でした。

 

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