某の乙女ゲーム遊戯録

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終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation- リュカ 感想

22:22終遠のヴィルシュ -ErroR:salvation-

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- 人を導く運命を切望する男 -

 

リュカ・プルースト(Cv:平川大輔)ネタバレあり感想です。

攻略はこちら:終遠のヴィルシュ リュカ 攻略

リュカ 個別ルート感想

  • ネタバレ有り感想です。コンプ前の閲覧はお控えください。
  • 他キャラクターのネタバレも若干含みます。
  • 各種特典小冊子の後日談SSのネタバレもあり。

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全体

2人目のプレイはリュカでした~(*‘∀‘)

 

第一印象はズバリ……顔が美術品。

国宝レベルでは……?ご尊顔が神々しすぎて、プロフィールで『神を信奉している』って書いているのを見て「あなたが神では???」と思いましたね、はい。

いやもうずっとこの顔だけ見ていられる……というか見ていたい。

パネルとかポスターとか掲示できる系のグッズ出ませんかね。できれば公式のプロフィール絵で。

あとちらちら見える八重歯が可愛い。チャームポイントですね。

 

しょっぱなから顔のことばかり書いちゃいましたが、そろそろストーリーのお話を。

 

共通ルートのリュカ先生の隠れ怪力シーンが面白くて大好きです。

 

そっと触れただけで肋骨を折る先生。

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これ別に心肺蘇生しようとした訳じゃなく、真剣に嘆いた後にそっと触れただけの描写なんですよねwww

そのあと変な音が鳴っただけだったので、オープニング終わってアドルフの回想が入るまで何が起こったのか全くわかりませんでした(笑)

でもこれでのおかげでイヴが生きてるんですよね。それにしても肋骨1本折れただけで良かったねイヴ……!粉砕されててもおかしくない。一歩間違えればとどめになるところだったのでは。

この人、素手で人の首飛ばせるからな?????

 

大量の食材を運び込む先生。

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これ、イヴとアドルフが2人で3往復して買ってきた食材を、1人で1度に運び込んだんですよね。

大の男2人で3往復の荷物……。

毎回アドルフしか目撃者がいなくて冗談だと思われてるのがまた面白い( ´艸`)

 

そして個別ルートへ。

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ルート入ってすぐこんなカットが入るものだから、まさかの片想いラブストーリー開幕……!?とか思ってドキドキしましたね。

セレスの隣では年長者であり先生として導いている傍ら、実はセレスのことを想ってる……なんてしばらくニヤニヤしながらストーリー進めてました。

 

けれど、この想いは実際には少し歪んだ想いだったんですよね。崇拝に近いというか。

 

そして最大の秘密――。

ブ、死刑執行人ですと!?

いやー、リュカの前にマティスルートやってたはずなんですけど、全然気づきませんでした!!

まさかの死刑執行人かーい。ただのギャップ萌えかと思ったわ/(^o^)\

 

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リュカが死刑執行人(のコピー)と対峙してセレスを守ったシーンがあったので、まさかのまさかでした。

よくよく見ると腕あたりがリュカの立ち絵と同じ……どっかで見たことあるから登場人物のうちの誰かなのかなあとは思っていましたが。初回の共通ルートではアンクゥをちょっと疑っちゃってましたね。

私が特別鈍いのかもしれませんが、これリュカのルートに入る前に気づけた人います?

私は先述のリュカVS死刑執行人のシーンにまんまとミスリード受けてリュカのルート中でもなかなか気づけませんでしたよ……。やっと悟ったのはアンクゥが起こしにきてくれたあたりでした。

リュカはセレスのことが好きっぽいのに、なんで護衛を決めるとき微妙な反応したんだろう……?と少し引っかかっていたのは活動に支障が出るからだったんですね。

 

にしても死刑執行人モードのリュカは死神よりも死神してますよね……。どう見てもセレスよりも数えきれないほどの人を屠ってる。

 

セレスを【天使】と称して恋焦がれていた真実も明かされ。お互い「好き」なはずなのに、リュカの想いは一方的な妄信で歪んでいて。

その証拠にセレスが自分の描く姿と違うと見ればさっくり殺しちゃいますからね。中途バッドエンドでリュカに3回ほど殺られましたね。背後から切り裂かれ、素手で顔を砕きつぶされ、実験の材料に提供され……。顔を握りつぶされるところは思わずリンゴが頭に浮かびました。グシャっと。「悪い子」判定恐ろしや。

 

「好き」と「好き」が通じ合ってないけど通じてリュカに組み敷かれるシーンはもの悲しかったです。

 

あと鳥籠に閉じ込められました。檻に閉じ込められる乙女ゲーは久々。(金髪は檻に閉じ込めないといけない義務でもあるのか……?)

その鳥籠から傷ついたリュカを抱きしめるシーンは良かったですね……!頑張ったからもう頑張らなくて良い、助けを求めていいんだよ、と。もともとリュカから貰って救われた言葉を告げるセレス。ここでリュカは本当の意味でセレスのことを「好き」になれたんだと思います。やっとセレスを正面から見てくれた。

 

そして全ての元凶カプシーヌ。エクソシスト教団とかいうやばそうな宗教団体の教祖ながら、過激派をおさえて常識人に見えるように振る舞っていた男。

幼いリュカをナディアの命を盾に洗脳を繰り返し、挙句の果てには薬漬けにしていました。

はじめはリュカだってリライバーを泣きながら殺していた。それが実の親にまで手をかけ、リライバー殺しを「儀式」として粛々と行うようになっていた……。つらい。

 

もう殺したくないと嘆いたリュカでしたが、叶わず正気を失くし大量殺戮事件を起こすことに……物語はクライマックスへ。

絶望エンド

【 鳥籠の世界 】

 

メイン絶望エンド「鳥籠の世界」では、セレスを手にかけたことに気づき一瞬だけ自我を取り戻したリュカが、目の前の大切の人の死を受け入れることができずに、その自我を手放してしまう結末でした。

 

自我を手放しつつも最後にやり遂げなければならないこと、カプシーヌの始末とナディアの救済を終えて、最後には洞窟で睦まじく暮らす【恋人たち】の姿が描かれてTHE END――。

骨だけになった姿のセレスを見て「慣れない生活で痩せてしまった」と考えて、目の前の彼女が微笑んで会話もできると思い込んでいるリュカ。

 

すがすがしいほどのメリーバッドエンドでしたね!!!!間違いなくリュカはあのひと時が『幸せ』なはずなので、これはもうメリバですね。

 

ナディアのベールを被り、リュカが贈った指輪をはめた、骨だけになったセレス……。骸になった彼女を大事に大事に檻の中に閉じ込めて。


【 絶望への旅路 】

 

もう一つの絶望エンド「絶望への旅路」は、逆にセレスがリュカを殺すことで殺戮を止め、自分が彼の妻だと明かし共犯者として断頭台に立つという結末でした。

 

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このシーン、哀しいけど美しいなと感じました。

 

そしてバッドだけどハッピー……になるかと思いきや、2人の行く道は天と冥界に別たれ――魂が再会することはないのでした。

最後に落としてきたな!!!!!!!!え、もういいんだよ……?死後の世界でくらい幸せになって……。

 

救済エンド

【 優しく幸福な夢を二人で 】

 

既にリュカが殺戮マシーンになっている状態で、この惨劇をどういう結末に落とし込むのかドキドキしていました……。

 

アンクゥを盾に目を眩ませ現れたセレスは、リュカの首に一撃を浴びせ、それが致命傷となり彼は正気を取り戻します。

絶望する度に目の前にチラつかされる希望に縋り、また絶望し――を繰り返してきたリュカに、これ以上彼に「生きて」とは言えないセレスの姿に胸が痛みます……。

カプシーヌと決着をつけ、ナディアを救い、リュカは眠りにつく結末に。

 

狂いきる前に出会えなかった。

運命を手繰り寄せることができなかった。

運命を変えることができなかった。

 

たくさんの後悔を抱えながら、愛する人の傍で、彼にとっては最大限に幸福な最期を迎えるのでした――。

 

リュカ死んじゃった~( ;∀;)

いや、ここで助かってしまうとあまりにも都合が良すぎるので、シナリオとしては本当にやり切ってくれた、秀逸な結末だったと思います……!

許されない罪を抱えてしまった訳ですからね……。納得の結びでした。

 

セレスも後を追って逝ってしまいましたね……。

救済エンドが解放されてから、マティス⇒リュカと初めに攻略した順番で回収していたので、私にとっては2つめの救済エンドだったのですが、これを見てエンディング題目が【ハッピーエンド】ではなく【救済エンド】たる意味が分かりました。

これは【救済】であって全てが【ハッピー】になる訳ではないんだ……と。ここでそれを思い知ることになりました。

 

リュカとセレスが死んでしまったのはとても悲しいけれど、終遠のヴィルシュをまた一段と好きにさせてくれた終焉でした。

 

……ただひとつツッコミたかったのが、首の動脈切れてのこの大立ち回りはやっぱりリュカは人間じゃなかった。

 

別キャラの余談になってしまいますが、この結末のアンクゥの心情を思うと更につらい。

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あれだけの思いをしてセレスとまた会うためだけに耐えてきたアンクゥが、セレスの自死を止めず、あまつさえ手助けのためあの短剣を渡して、その上イヴの長剣でセレスを介錯するなんて……。アンクゥが持っている短剣は既に1回彼女の命を奪っているものだったのに。

どんな気持ちでセレスを手にかけたのか、考えるだけで心臓が痛いいいいい……。

 

第三幕も大概でしたが、このルートでは百の細切れにされて地面に埋められたり盾になるために真っ二つに裂かれたりと、ひたすら切り刻まれて可哀そうな彼なのでした。

セレスが絶望ではなく、リュカとの再会という希望を抱いて死んだことだけがせめてもの救いなのでしょうか。

ナディアが生まれ変わったことで引き続き2人がまた地に上るのを待つという希望も見えたようですしね。

 

孤独な死の番人さんのためにも、冥界での惚気もほどほどに、早く地上に戻ってきてほしいものです。

 

あーでもリュカが死んじゃったことで、やっぱりFDって難しくなるのかな……。ぜひともファンディスクを出して欲しい作品なので、何とか次につなげて欲しい……!回想でもIFでも良いから。

あ、リュカの場合は冥界での裁きを経て、記憶を持ったまま同じ世界線の未来で生まれ変わった二人という後日譚とかでどうでしょうか。アンクゥにも再会できるでしょうし。リライバー技術が続いていれば他の人にも会えるかも!?

制作者様方、何卒よろしくお願い申し上げます。

絶望エンド 後日談

※限定版特典小冊子SSネタバレです※

 

【 いつか巡り合うその日は――永久に 】

 

洞窟で暮らすリュカの最期の瞬間が描かれたSSでした。

リュカほどの強者でもやはり肉体を蝕む23の呪いには打ち勝てず、今まで自分が殺した覚えている限りの人たちの名前を紡ぎながら、静かに愛するセレスの傍で最期を迎えようとします。

 

一人残していくことになるセレスには「自分のことは忘れて正しい形で愛してくれる人と共に寿命をまっとうして」という願いを告げて。

そして別れの間際、起こった地震から彼女を守るために突き飛ばし、伏せる彼女の指から指輪が滑り落ちた瞬間、「生きていた」彼女が「死ぬ前に」最後に残した言葉が耳をかすめ、リュカは自分がセレスを殺したこと、終焉まで共にいるという願いが叶わないこと、全てを思い出してしまいます。

 

そして歩く黄泉路。セレスと思わしき光はすれ違いざまにリュカの方へと戻ってこようとしますが、叶わず。リュカはそれを見て安堵し、光と逆の方向、冥界へと躊躇いのない足取りで向かいます。

 

数十年後、金髪の美しい少女とその妹が生まれて、少女は「前世からの想い人」を待ち続けていました。

しかし、その想い人が罪を許されて彼女と巡り合う日は、

 

 ――永久に、「来ない」。 

 

……のでした。

このSSのタイトルずるい(´;ω;`)

【いつか巡り合うその日は――永久に】ですよ。来ると思ったら~~~来ない!!

ほんと最後に落としてきますね!!!!え、だから死後くらい幸せになっても……いいんだよ?

 

冷たい洞窟の檻の中に遺されたセレスの遺体も、その後誰にも見つけられずにひっそりと土に還るんでしょうね……。生きているはずのイヴやアドルフ、アンクゥなら見つけることもできたはずですが、地震で洞窟自体が崩れてしまったのでそれも叶わないでしょう。

 

あとはよくよく考えると、リュカによってシアンも殺されリライバー装置も破壊されて、死に向かうしかないアルペシェールの中で最期に残るのって……きっとあの2人だけなんだろうなあ。

救済エンド 後日談

※ステラ特典小冊子SSネタバレです※

 

【 冥界から生まれる希望 】

 

冥界で再び逢うことができた2人のお話でした。

良かった……良かったよ……!

 

メイン絶望エンド「鳥籠の世界」のアフターSSでは冥界に落ちたリュカと天に登ったセレスが会うことは二度と叶わず、もう一つの絶望エンド「絶望への旅路」でも死後に2人が会うことは叶わないだろうという結末を経て、やっと……やっと、死後2人は同じ冥界で会うことができました。

 

冥界にて結婚の誓いを交わし、生きている短い時間では伝えきれなかった想いを、この先続いていく罪を償う永い永い時間でお互いの愛を伝え合う。

場所が冥界だろうがどこだろうがやっと邪魔するものが何もない場所で2人が一緒にいて愛を確かめ合うことができたから良いんですよ、もう。これが2人の幸せの形。

 

『何度生まれ変わっても未来永劫、離さない』というリュカの、運命を自分の意志で切望する言葉に、やっと希望が見えました。

いつか、ナディアと2人がまた出会えますように。

 

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