某の乙女ゲーム遊戯録

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蛇香のライラ 感想&評価《総評》

総評価レビュー&総合感想です。ネタバレなし。

購入しようかどうか迷っている人の1つの指針になれば幸いです(*’▽’)♪

PC版とSwitch版の違いについても下部に記載しています。

 

個人的所感による感想ですので参考程度にお願いします

気を付けていますが、1ミリのネタバレも許せない、まっさらな状態でプレイしたい!という方は回れ右推奨です。

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総評レビュー(ネタバレなし)

シナリオ

プレイ時間は、共通ルート1~2時間、個別ルート2~3時間くらいのボリュームでした。昨今のオトメイト発のゲームと比較すると、やや短いと感じる方が多いかもしれません。

 

シナリオに対する所感ですが、個人的には詰めが甘いと感じてしまいました。話の運び方が強引で、細部の設定がふわふわしていて突っ込まずにはいられない部分がありました。

大枠の設定と、話の筋自体は良かったと思います。短くも簡潔に起承転結を抑えたストーリーになっているので、さくさくと読み進めることができました。次の展開が気になってどんどん進めていくことができました。

 

「二重スパイルート」という主人公を二人の男性が取り合うルートもあります。これも賛否両論に分かれると思います。「三角関係」に興味がある人はハマれるのではないかと思います。

 

総括すると、ストーリー重視で細かいところが気になってしまう人は集中できないかもしれません。とはいえ、第一夜~第三夜にもよるかも。キャラ萌え、シチュ萌えで楽しめる方には十分おすすめできます。

また、第一夜から第三夜まで全て通すと大きな謎が解けるようなお話にもなっていて、そちらも必見です。

キャラクター

攻略対象キャラクターは個性豊かな6人です。個人的な初見の印象では『完全無欠な冷徹』『精神不安定』『天然オタク』『軽薄わんこ』『俺様』『弟』というのを察知。実に様々な属性が揃っていて各所に需要がありそうだな……と(あくまでも個人な初見印象です)。

 

プレイ中、それぞれのキャラクターの今に至るまでの過去や、主人公との恋愛を経て得た結果を知ったことで、クリア後には随分初見との印象が変わったキャラクターもいました。主人公と出逢ったことで自分の欠点に気づき、彼らの成長していく過程も楽しみの一つとすることができます。皆それぞれキャラがしっかり立っていて、設定も面白いので一癖も二癖もあり、魅力的でした。

 

《開発ブログ様より引用》

蛇香のライラの開発ブログ様(http://blog.otomate.jp/triangle_project/)では、以下のように各キャラを紹介されていました。私が感じた属性情報(笑)ではよく分からないかと思いますので、参考として一部抜粋で紹介させて頂きます。

・ヨーロピアンナイト:「王道な人」と「邪道な人」

・アジアン・ナイト:「禁欲的な人」と「即物的な人」

・アラビアン・ナイト:「最も強敵な人」と「最も味方だった人」

 プレイしてみるとなるほど納得!でした(*'▽')

糖度

 シリアスと甘いシーンのバランスが均衡していて、本作のテーマにマッチしていたと思います。主人公の職業柄、序盤は甘いシーンの中に策略があり、もちろんそれを疑っている相手もいるので、非常に危ういバランスの上でそういったシーンが展開されていきます。中盤では物語が進むにつれ、お互いが惹かれ合って行く中でも相手を誘惑しなければならない場面もあり、罪悪感や葛藤も生まれてきます。そして終盤。お互いが結ばれた先には純愛が待っている――といった感じです。


ただ、シリアスなシーンは多くても、緊迫感はさほど感じなかったように思います。先に記述した話の詰めの甘い部分が目立ったせいか、「何とかなるんだろうな」と読み手を楽観視させてしまう面があるように感じました。(しかし、これもタイトルによるかもしれません。第三夜ではいつ目的がバレるのかひやひやさせられることもありましたので……。)逆に言うと、安心してページをめくることができるので、あまり冷や冷やハラハラするのが辛い方には安心感があって良いのかもしれません。
ちなみに、Switch版のCEROはZ(17歳以上対象)です。PC版に比べると官能表現がマイルドになった部分があるようです。

 

グラフィック

スチル枚数は、各キャラクターにつき差分なしで11枚、二重スパイでは5枚でした。背景もしっかり描かれていて崩れもなく、安定していて綺麗な絵柄です。少女コミックでよくありそうなテイストなので、好みもあるかもしれませんが前述の通り安定しているため誰にでもおすすめできます。


また、『官能』というテーマに沿っていてイベントCGはどれも『密着率』がかなり高かったです…!二重スパイルートでの『取り合い』の様子が描かれたスチルも非常に刺激的でした。

システム

オーソドックスなオトメイト使用。クイックセーブやクイックロード、既読スキップなどに加え、次の選択肢まで進むスキップ機能がついています。欲を言えば、「前の選択肢まで戻る」スキップ機能が欲しかったかな……。あと、選択で十字キーしか使えず、左スティックが効かなかったのが操作性の面で難点に感じました。


愛キャッチで選択の正解・不正解がすぐにわかります。アイキャッチは各キャラ個別の色で出るので共通ルートではそこで見分けてください。また、フローチャートがついているので、未読のありなしが分かりやすい上に、あとどのくらいあるかもわかるのでプレイ時間の目安にできます。


UI面は世界観に合っていて、フォントも雰囲気がありマッチしていたと思います(フォントは少し細めなので見えにくいという方もいるかもしれません)。


そして、音楽が全体的に良かったです。『ヨーロピアン』『アジアン』『アラビアン』それぞれの世界で専用の曲があり、こだわっているなあと感じました。個人的にはアジアンテイストの曲が綺麗でお気に入りです。物語の最初のオープニングムービーも、世界観に一気に引きずり込んでくれる重要な役割を果たしてくれています。

総評

「三角関係」をテーマとするtriAngle PROJECTの第3弾が本作にあたります。

テーマは『アラビアン×官能×三角関係』。主人公は密偵で、それぞれのタイトルで攻略キャラクターはターゲットとクライアントに分かれます。また、タイトルごとに舞台となる国が違います。

 

テーマの一つである『官能』については、本作での恋愛の過程において重要な要素でした。主人公が密偵である以上、ストーリーには騙し合い、探り合いが絡んできます。

そんな中で、人としての本性が垣間見えるのが官能シーンだったと思います。これにより、恋愛過程はしっかりしていて、お互いが惹かれ合っていく展開には納得ができました。

 

また、各タイトルの二人を攻略後に開放される「二重スパイルート」では二人の男性から執着・嫉妬・争奪される「取り合い」が展開されます。

 

立ち絵の差分も多く、キャラクターの衣装チェンジもあります。音楽も各タイトルで個別のものがあり、作り手側のこだわりを感じました。

 

ストーリーは良くも悪くもまとまっています。テキストは読みやすく、あまり難しい表現は出てきません。さくさくとプレイしたい人、キャラクターとシチュエーション重視な人は楽しめると思うのでおすすめです。逆にシナリオ重視で細部まで気になる人は、少し突っ込みどころが多くて集中できないかもしれません。

 

【アラビアン×官能×三角関係】このワードにビビッときた人はプレイしてみてください。個性豊かなキャラクター達と異国情緒で官能的な物語を楽しめます。

 

迷っている人はPC版の公式ホームページ(https://www.otomate.jp/triangle/lyla/)で体験版が公開されているので、一度プレイしてみてはいかがでしょうか。OPを見るのも雰囲気が掴めていいと思います!

Switch版について(追加要素など)

  • 第一夜~第三夜と、3つのソフトが1つになっているため、最初のタイトル画面でどのゲームを遊ぶのか選択できます。
  • 本編に各キャラクター1枚ずつ、計6枚の新規CGが追加されています。
  • 立ち絵の目パチ口パクが追加されました。
  • 振動機能が追加されています。キャラクターによって振動が長め、短めなどシーンによって微調整されており、より臨場感が味わえます。(※Nintendo Switch Liteには振動機能がありません)
  • 『男性視点シナリオ』『前日譚ショートストーリー』『キャラクターからの手紙』『店主様の日記』が追加され、タイトルの「スペシャル」から選択できます。
  • PC版の全巻購入特典ドラマCD『会議だ! 砂漠だ! ビーチフラッグスだ! と、情熱的なキス』を、ボーナスイベントとして追加。タイトルの「スペシャル」から選択できます。
蛇香のライラ ~Trap of MUSK~

Switch 2019/9/19 発売

オトメイト(アイデアファクトリー)/Frontier Works

黒田達夫 立松文悦 ユウヤ 吉村りりか

谷山紀章 立花慎之介 興津和幸 佐藤拓也 森川智之 村瀬歩

アラビアン×官能×三角関係

公式HP PV映像

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