<Switch/Vita対応>
総評レビュー&総合感想です。ネタバレなし。
購入しようかどうか迷っている人の1つの指針になれば幸いです(*’▽’)♪
Switch版の追加要素についても下部に記載しています。
※個人的所感ですので参考程度にお願いします
※気を付けていますが、1ミリのネタバレも許せない、まっさらな状態でプレイしたい!という方は回れ右推奨です。
続編(FD)はこちら:ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926- 感想&評価《総評》
総評レビュー(ネタバレなし)
シナリオ
プロローグとして共通ルートが2章、個別ルートが7章(キャラにより8章)という構成でした。共通ルートの選択肢により個別ルートへ分岐します。
そのため共通ルートは短く、すぐに各キャラクターの個別ルートに入ることができます。個別ルートでは、攻略キャラそれぞれ全く違うストーリーをまるっと7章分楽しむことができます。
エンディングはそれぞれBEST・GOOD・BADの3つのエンドがあります。しかも、「BEST・GOOD」と「BAD」で章そのものがルート分岐しますので、その分ボリュームが増えて非常に見ごたえのあるシナリオとなっています。BADルートに進んでも、すぐにエンディングを迎えるのではなく、しっかりBADエンドに向かってお話が進んでいきます。
全体的に大ボリュームのシナリオになっていますが、冗長と感じることはありませんでした。体感的にも長すぎず短すぎずで丁度よく、飽きることなく最後まで進めることができました。マフィアという世界観の維持は構成が難しいと思うのですが、そのシビアで厳かな世界観が一貫して表現されていた点も非常に良かったです。
キャラクター
攻略キャラクターは5人。プラスして隠しルートもあります。皆個性豊かで、簡単にまとめるとクーデレ・ワイルド・危険・腹黒・年下みたいな属性が揃っています。それぞれ誰のことかは明言しません(笑)ぜひご自分の目で確かめてみてください。
個別ルートはじっくり長く楽しめ、それぞれのキャラクターが全く違うストーリーを歩んでいきます。
キャラクター同士の絡みは常にシビアです。表面上友好的でも、敵対組織になるので何かあれば躊躇なく殺せるぐらい水面下での緊張感のようなものがあります。それがまた世界観にマッチしていて良い。
ただし、全く笑いが無いというわけでもなく、時折ほっこりさせられるようなエピソードも挿入されています。また、イタリアが舞台なので基本的にヒロインに対してはみんな紳士的(一部を除く)です。
ですが、やっぱりマフィアなので状況により敵になってしまうキャラクターもいます。その時は容赦ないです、本当に。
糖度
糖度は低めかと思いきや、予想より甘かったです。マフィアものだしヒロイン狙われているしで常に危険な状態にいるけれど、甘いところは甘いという感じでした。絶妙なバランスといますか。メリハリがあって良かったと思います。
攻略キャラクターとは基本的に同居生活になるので、共同生活特有のニヤニヤ展開も楽しめます(・∀・)
ちなみにCERO-D(17歳以上対象)です。Dなので事中の直接的なシーン描写はありませんが、キャラクターによって事前(後)の描写はあります。あまり意味のないそういったシーンは個人的に好きではないのですが、本作ではしっかりとしたストーリー構成の上でのお話なので、特に気にはなりませんでした。
スチル
「ゆのはなSpRING!」でキャラクターデザインを担当されているRiRiさんのイラストです。
各キャラクター差分を除いて15~16枚のボリュームで、美麗スチルの連続でした!表情がすごく細かいです。瞳がすごく綺麗で、見つめていると吸い込まれてしまいそうなほど。
システム
UIデザインがアンティーク調でフォントまで凝っていました。最初のローディング画面と注意事項の画面から既に映画のような演出です。攻略制限の解放演出なども素敵で、全体的に凝った作りになっていました。
そして、目玉なのが「MSシステム」。進行中にヒロイン以外の視点のエピソードが挿入されます。その際の画面遷移の演出も、初めて見たときには「おっ!」となるはず。
安定のオトメイトシステムですが、本作ではアイキャッチ機能がなく、好感度パラメータの上がり下がりが正解かどうかの判断が難しかったです。好感度以外にキャラクターごとに名称の違うサブパラメータも設定されており、2つのパラメーターの上下によりエンディングが決定します。こういったシステムなので難易度は少し高め。ただし、攻略のし甲斐があり個人的には楽しめました。
おまけ要素としては、CGコメントと、クリア後にショートストーリーがあります。SSはBESTエンド後のアフターストーリーになっていました♪
総評
全体的にお話がまとまっているので、シナリオ重視の方にも十分おすすめできます。ボリュームはかなり多いですが、体感的には長すぎず短すぎずで見ごたえのあるストーリーとなっています。
そして、マフィアものなので非情にシビアです。その世界観は一貫して守られていたかと思います。マフィアの世界は決して甘くありません。常に駆け引きがあり、誰が死ぬかわかりません。何かを犠牲にしないと幸せになれない人もいて。本当に、容赦なくメインキャラクターが死にます。また、そんな世界ながらも糖度的に甘いところは甘く、メリハリがあって良かったです。
題材的に戦闘シーンも多いのですが、戦闘は緊張感があり演出も疾走感に溢れています。躍動感や臨場感があって見ていて楽しく、飽きません。どんどん展開が気になっていきます。
演出やシステム的な面も全体的に凝っていて、丁寧に作りこまれた作品だという印象を持ちました。
物語はしっかりこの1本で完結していますが、ぜひともFDで後日譚を見てみたいです(*’▽’)
総評は以上です。
今からピオフィオーレを始める方はぜひぜひ楽しまれてくださいね♪2~3週間でのんびりプレイできるかと思います。厳しくも高潔なマフィアの世界へ。
P.sこの2018年の夏はカラマリFD、シャレマニ…と個人的に面白いソフトが続いてきてからのピオフィオーレだったので、そろそろハズレにあたっても仕方ないな~と思っていましたが、今のところ完全新作で今年一番お気に入りになったソフトでした。
Switch版について(追加要素など)
Nintendo Switch用ソフトとして発売された『ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-』には、本編に加えて3つのコンテンツが収録されています。
- 追加コンテンツ①:本編BESTエンドのその後を描いたストーリー
- 追加コンテンツ②:本編BADエンドのその後を『攻略キャラクター視点』で描いたSS
- 追加コンテンツ③:本編大団円エンドのその後を描いたSS
上記①~③の要素が追加されています!
Vita版にも既に本編BESTエンド後のSSはありましたが、更にエピソードとして追加というのは嬉しいですね。
BADエンドや大団円エンドも、ストーリーとして完成していましたので、その後が見られるのはとても楽しみです。
2020年11月にはいよいよファンディスクも発売されますので、Vita版プレイ済みの方も改めて復習としてSwitch版をプレイするのは大いにアリだと思います(*'▽')♪
Switch 2019/7/25 発売
オトメイト(アイデアファクトリー)
RiRi 高村旭 かずら林檎
石川界人 森久保祥太郎 岡本信彦 木村良平 豊永利行 立花慎之介
20世紀初頭のイタリアを舞台とした、マフィアと鍵を握る少女の物語
2018/8/30に発売されたPS Vita版の移植作品です(追加要素あり)

