<Switch/Vita対応>
総評レビュー&総合感想です。ネタバレなし。
購入しようかどうか迷っている人の1つの指針になれば幸いです(*’▽’)♪
Switch版の追加要素についても下部に記載しています。
※個人的所感ですので参考程度にお願いします
※気を付けていますが、1ミリのネタバレも許せない、まっさらな状態でプレイしたい!という方は回れ右推奨です。
総評レビュー(ネタバレなし)
シナリオ
突然、イケメン4人に結婚してください!と迫られるドリーミングなお話。かと思いきや、結婚を申し込んできた彼らは全員無職の事故物件揃いという攻めた設定がインパクトのある立派な現代物ラブコメでした。
シナリオもザ・ラブコメといった感じで、やり取りのテンポが素晴らしく良いです。ギャグパートは思わず声を出して笑ってしまう場面も多々ありました。シナリオライターさんの言葉選びというか、ギャグセンスが良すぎます。選択肢やエンディング、物語のクライマックスでもかなり楽しませてもらえました。
物語が進んでいくとコメディ要素だけでなく、恋愛要素も絡んできて、主人公のヒバリが攻略キャラクターを好きになる過程や、攻略キャラクターがヒバリに惹かれる理由などもしっかり描写がされていました。
現代物なのでシリアス部分については結婚や恋愛、それに伴う責任などの現実的な問題にも触れられていて、ふとしたところでリアル感がありつい考えさせられてしまう部分もありました。
全体の流れとしては、わいわいしながら始まって、キャラクター達の葛藤や主人公とのすれ違いなどシリアスなシーンが挟まり、クライマックスでは2人が結ばれるためにとんでもない行動に出たりしてまた盛り上がるといったお話の構成になっていました。
共通ルート+各キャラクター3章の編成と、まとめてみれば短く思えるものの、初回プレイは13時間ほどかかりました(ボイスじっくり聞く派)。2周目からは5時間ほどでクリア可能でした。攻略キャラクターは4人ですが、ボリューム大きめなシナリオです。また、全員をクリアすると真相ルートも見ることができます。
キャラクター
攻略キャラクターは4人です。一見少なく感じられますが、ひとりひとりのキャラが濃いのでじゅうぶんお腹いっぱいになれます。
公式サイトでも紹介されていますが、壱哉は甘々な口説き文句がだんだんウザく感じてくる系のスパダリ(笑)で肩書きは『結婚詐欺師(未遂)』、大我は俺様系の『ギャンブル狂』、汐音はどこか浮世離れした雰囲気のある『天性のヒモ』、那由太は可愛い系わんこの『歩く借金製造機』という、揃いも揃って癖のあるキャッチコピーがついています。
それぞれのダメンズと言われる所以となっている肩書については物語の中で真相が明かされていきます。また、なぜ主人公であるヒバリに求婚したのかという理由も作中でしっかり描かれていますので、キャラクターのバックグラウンドも設定がちゃんとしています。ギャップ萌えももちろんありますが、キャラクターによっては悪いギャップもあるのがこのゲームの良いところだと思います。個人的に壱哉はメインヒーロー枠として新しいジャンルを切り開いた気がします。
主人公のヒバリは気の強いお嬢様キャラクターなので、賛否両論は分かれそうですが、私は好感が持てました。気の強いお嬢様といっても決して高飛車という訳ではないので、高校生の年相応の可愛らしさや初々しさ、友達を大切にしたりと良い子だと思います。そして冴えわたるキレっキレの全力ツッコミ……!ヒロインのボイス有りは大成功だったと思います。
キャラクター同士の掛け合いもテンポがよくて見ていて楽しいです。攻略対象同士は花婿候補としてヒバリを取り合うライバルではありますが、同時に良き仲間でもあります。思いが通い始めている2人の間に無理やり割って入るようなことはせず、こじれたときでさえ自分にとってはチャンスのはずなのに、2人の気持ちを考えてそれぞれにアドバイスしたり協力したりしてくれして応援してくれます。
あとは皆が気になっているであろう専属執事の春日ですね!全員攻略でトゥルーエンドのシナリオが解放されます。これ以上は言えません。これも各所でレビューとか見てると意見は分かれていますが、私はフルコンプして春日が大好きになりましたよ~(*’▽’)
※バリバリのAmazonレビューはがっっっつりネタバレを記載しているものが多かったので、プレイ前の閲覧はあまりおすすめしません。あそこのネタバレを踏んじゃうとゲームを楽しめなくなると思います。もし見られる方はしっかり自己防衛を!購入を迷っている方はネタバレなしでレビューしているブログさんを探して検討される方がよろしいかと思います。
糖度
甘いシーンも多いので高めのはずなんですが、正直笑ったシーンの方が多くて記憶が…(笑)ラブコメのジャンルに相応しい糖度加減でしたと言っておきます。
スチル
薄葉カゲロー氏の美麗イラストが満載です。ワンドオブフォーチュンやレンドフルールで有名な先生です。パッケージ買いした人も多いんじゃないでしょうか。
バリバリではラブコメに合わせたのか塗りのタッチがポップ寄りですが、透き通るような透明感は健在で、どのスチルをとってもやはり綺麗です。枚数も多めで1キャラあたり差分なしカウントでも16枚(差分ありだと40枚程度)でした。
システム
基本的なオトメイトシステムに加え、ヒロインのボイス有りとボードを解放しながらシナリオを進めていくフローチャート形式が特徴的です。好感度システムは「恋愛値」と「理性値」の2種類でシンプル。キャッチも出るので分かりやすいです。
メッセージアプリや、キャラクター達の日常を垣間見られる監視ロボットなどのおまけ機能も面白かったです。
フローチャートシステムは1つずつイベントを選択してストーリーを読み進めていくという形式です。個人的には、1つのイベントが終わるごとに終了のカットインがあり、続きを見るのに次のイベントを選択して進めないといけないというのが手間に感じましたし、せっかく盛り上がってきたところで続く!となる感じなので集中力が切れてしまい途中何度がダレてしまいました。
シナリオ自体はテンポが良くて楽しめるものなのにそこが残念だったなあと思います。
※Switch版では「連続プレイ」機能が搭載されて、その名の通り連続再生ができるようになりました!
総評
出会って5秒で無職男性4人からプロポーズされて物語が始まる本作。
求婚してきた攻略対象キャラクター達は揃いも揃って個性的で、結婚詐欺師・ギャンブル狂・天性のヒモ・借金製造機と対外的には超☆事故物件。
そして始まる同居生活。そんな彼らを前にして、プロポーズを受けたご令嬢のヒバリは「絶対落ちてやるものか」と固く決意をします。
攻略対象がダメンズというぶっ飛んだ設定が印象的な現代物ラブコメです。全体的に明るく、全編を通して楽しめる作品です。
ファンタジー要素や重さはありませんので、現代物やラブコメに興味がる・好きな方には非常におすすめできます。普段暗めの作品ばかりやっている方にも息抜きにいいかもしれません。本当に声を出して笑えるシーンが多々あります。
4人全員を攻略した後に見られるトゥルーエンドも予想外の展開があり、最初から最後まで楽しめた1本でした。
Vitaで始めて2019年春に発売されたまだまだ新しいゲームです。2020年6月18日には遂にSwitch版でも発売されます!そちらにもアフターストーリー追加要素としてありますが、これを機に人気が出て更に続編制作とかあったら良いなあなんて思います♪
個人的にはトゥルーエンド後に改めてヒバリを皆で取り合ってまた1から攻略する「2」みたいなのがやってみたいです(喧嘩番長乙女2ndとか華ヤカのキネマモザイクみたいなやつ)。
Switch版について(追加要素など)
Switch版ではアフターシナリオが追加されています。全5本で新規CGあり。
「花婿候補4人のアフター」では恋人同士になったキャラとの甘い日常が描かれます。
「春日のアフター」ではトゥルーエンド後のストーリーが描かれます。
また、前作(Vita版)を既プレイの方向けにフルオープン機能も搭載されており、使用すればすぐにアフターストーリーを開放することが可能です。
そして、オマケ要素であるRABIに2本、WHISにも16本新しいものが追加されています。
昨今のVita→Switch移植版では追加要素がほぼないものも多い中、これは楽しみですね!
Switch 2020/6/18 発売
オトメイト(アイデアファクトリー)
薄葉カゲロー いわた志信
鳥海浩輔 岡本信彦 野島健児 下野紘 田丸篤志 藤田咲
逆攻略系ラブコメADV